障害年金相談事例:中学生で初診日がある場合の申請可否

 

相談概要

  • 背景
    • 30代・男性。精神障害者保健福祉手帳2級を所持。
    • 初診日は中学生の頃で、その当時は父親の厚生年金の被扶養者だった。
    • 現在は愛知県の共済に加入しているが、来年4月から東京都の共済へ移る予定。
    • 障害年金を申請できるかどうか知りたい。

主な疑問

  1. 初診日が中学生の頃でも障害年金を請求できるのか
  2. 父親の厚生年金被扶養者であったことの影響
  3. 共済年金加入状況の変化による影響

留意点

  • 二十歳前障害の可能性
    • 中学生の頃(20歳未満)に初診日がある場合は、保険料の納付要件を満たす必要がなく、国民年金の「二十歳前障害」として障害基礎年金を申請できる場合がある。
  • 初診日証明の取得
    • 中学生の頃に通院していた医療機関のカルテや通院履歴などを確認する必要がある。
    • もしカルテが廃棄されているなど証明が難しい場合は、第三者証明など別の方法を検討する。
  • 共済組合への加入状況
    • 過去・現在・将来で共済に加入している場合でも、「初診日は20歳前」となるならば、基本的には障害基礎年金(国民年金の制度)での申請を考えることが多い。
    • ただし、20歳以降の初診日として扱われる障害が別にある場合や、共済組合独自の障害保障制度が絡む場合は、個別に検討が必要。

回答・アドバイス

  1. 二十歳前障害として請求できる可能性

    • 初診日が中学生の場合、いわゆる「二十歳前障害」として、障害基礎年金の対象になる可能性がある。
    • この場合、保険料の納付要件は問われないので、父親の被扶養者であったこと自体は大きな問題にはならない。
  2. 初診日の確定が重要

    • 障害年金を申請するには、初診日の証明が欠かせない。
    • 通院していた病院のカルテや診療記録、学生時代に受診した事実を示す資料(たとえば学校の健康診断や保険証の利用履歴など)を探してみる。
    • カルテが見つからない場合は、第三者証明(家族や学校関係者などの証言)を利用する方法もある。
  3. 年金事務所や専門家への相談

    • 手続きが複雑になりがちなため、まずは年金事務所で初診日や手続きの流れについて確認するのがおすすめ。
    • またはNPO法人「障害年金支援ネットワーク」や、社会保険労務士などの専門家に相談して、書類作成や初診日証明の取得をサポートしてもらう方法もある。

まとめ

 

本事例では、中学生時代(20歳未満)の初診日があるため、二十歳前障害として障害基礎年金を請求できる可能性があります。父親の厚生年金に被扶養者として入っていたかどうかは、保険料納付要件を必要としない二十歳前障害には直接的な影響はありません。重要なのは初診日を証明することなので、通院していた病院のカルテや記録が残っているか確認しましょう。もし手続きが難しいと感じたら、年金事務所や専門家(社会保険労務士、NPO法人など)に早めに相談し、アドバイスを受けることでスムーズに申請が進むはずです。


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